2017年4月17日公開
機械の進化とともに加工法も変化させていくことが無人加工の実現につながる。
UELにそのサポートをお願いしたい。
株式会社キーレックスは、自動車メーカーの企画段階から参加して研究開発に取り組み、製品設計や実験・評価はもちろん、試作、プレス加工、溶接組立、塗装にいたるまで高品質で生産性の高い製品づくりをおこなっています。
高ハイテン材や、各種のメッキ材料に対応したハイレベルの塑性加工技術・溶接技術を有し、特にボディシェルなど高品質な自動車の大物プレス部品を得意としています。
自動車車体部品の開発型企業として刻々と変化する時代のニーズに『顧客第一』で応え、世界に通じる高い技術力を培ってきました。
品質はもちろん納期・コストなど、より進化した高度なものづくりをベースにグローバルな事業を展開しています。
その高い技術力と国際競争力は、2008年7月経済産業省「元気なモノ作り中小企業300社」に選出されたほどです。
社名のKEYLEXは、−KEY Leading Explorer.『未来を切り開く企業』−が由来となっています。
まず設計の部門でCADmeisterを導入していて、加工の部門においては、構造部加工で3年ほど前に他システムからCADmeisterのCAM-STRUCTUREに移行。プロファイル加工で2016年11月に他社システムからCADmeisterの3DPROFILEに移行し現在に至ります。
カスタマイズで対応できる柔軟さ
マネージャーの星野氏は、システム選定時を次のように振り返ります。
「世の中にシステムはいくつもあり、一長一短ある。その中で当社でやりたい加工が一番実現できそうなのがCADmeisterだった。他社システムは提供されている機能をそのまま使ってということだったが、CADmeisterはカスタマイズで歩み寄ってくれる柔軟性が良かったです。」
迅速なサポート体制と、無人加工率の拡大
CAM-STRUCTUREを使った構造部加工の業務立ち上げをおこなった松尾氏は、
「迅速に対応してくださるというサポート体制。この安心感は他社と比較して大きいです。フィールドSEの方がとても頼りになります」と言います。
加工部門全体で、無人加工率の拡大に向けて以前から様々な取組みをされていて、その流れの中で松浦氏はCADmeisterに期待を寄せます。
「3DPROFILEを導入したのは、プロファイル加工の無人化を実現させるため。
また、設計→構造部加工→プロファイル加工とCADmeisterという同一システムで作業できるのは、操作習得や作業分担、効率の面でメリットが大きい。」
加工指示書の作成時間が10分の1以下に削減
「現場へ渡す加工指示書についてですが、当社独自の部分があり、例えば画像のキャプチャーをとって貼り付けて、型の名称や工程を入力して、、、と以前は一つひとつ手作業でおこなっていました。フィールドSEの方に相談したところ、CAM-STRUCTUREでカスタマイズしてもらい、1クリックで自動作成できるようになりました。時間にすると、以前は10分以上かかっていたものが今は1分足らずです。」
現場の声を取り入れて進化するシステム
「機能については、打ち合わせの場などで都度改善要望を出しています。そういった要望が、バージョンアップ時に少しずつ反映されています。要望を出すと実装に向けて動いてもらえる点は、現場に密着したCADmeisterならではの良いところではないでしょうか。
最新のV11.1でリリースされた「加工順最適化後の結果を保持したまま、加工設計の手戻り作業を行うことができる機能」はまさに要望していたものです。」
加工データ作成時間短縮のため求めるのは、「作業性の良さ」
とにかく加工データを速く作りたい、と松尾氏。
「計算時間を短時間にして欲しいのも当然ありますが、それ以上に作業性の良さを求めます。1クリックでも少なくしたいし、マウスの動きを少なくしたい。例えばメニューの位置が画面の左上から左下に変わるだけでもストレス度に大きく影響します。
機能の改善は対応してもらっているので、少しでも無駄な動きがなくなるような画面設計をお願いしたいです。」
CADmeister内でシミュレーションして手作業をゼロに
「構造部加工のところで、鋳物はどうしても誤差があるので、アプローチの場所はより安全で確実な場所にしてデータを出さざるを得ません。その後、無駄が無く最適な場所を探して手作業で編集したりしているのですが、これに時間が掛かります。こういった部分も含めて全てCADmeisterでシミュレーションして自動化できると助かります。」
リードタイムを削減し、製作する型数を増やす
「型の製作数は、1ヶ月でだいたい30型こなしています。2年後には製作数を2倍にすることが今の目標。
金型製作のリードタイムを減らさないと数を増やすことができない。当然製品の仕上がりの美しさは追求しつつです。
工程を少なく、加工を速く・・・型の構造や切削条件も見直しながらリードタイム削減につなげたいと考えています。」
理想は完全無人加工
星野氏は、「いずれは、素材を機械に載せたら次に降ろす時は完成品、というのが理想」と先を見据えて言います。
「現状は、構造部加工では6割位が自動化できていて、サイド加工、タップ加工のところがまだいろいろと検討中です。
プロファイル加工は、昨年末に3DPROFILEを導入してから試行錯誤しているところです。
完全無人加工の実現に向けて、UELと一緒にやっていきたい。今後も開発・サポートをお願いします!」
こんにちは、西日本営業所 広島ES 森屋敷です。
主に中国・四国地区のお客様を担当させて頂いています。
キーレックス様には、今回インタビューで伺ったCAM分野だけでなく金型設計や現場でのビューアとしてもCADmeisterをご活用頂いており、いつも大変お世話になっております。
キーレックス様は、全国で最初のCAM-STRUCTURE ユーザー様です。
まだリリースされたばかりで実績も少ない中、CAM-STRUCTUREを導入いただき、常に効率改善に向けて新しいことに積極的にチャレンジして効果を出されている姿勢にいつも勉強させて頂いております。
目標とされているリードタイム削減と完全無人加工に向け、これからも微力ながら弊社一丸となり少しでもお役に立てればと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします!
さて写真は車に乗った私(体重0.1トン)です。
燃費改善のため、自動車業界では日々グラム単位で車体軽量化に取り組んでいるという話を聞きますが、この体重では台無しなので、今年は自身のボディー軽量化をはかりたいと思っています。 と、毎年言っているような・・・。
無人加工実現に向けてのこれまでの取り組みと、今後のビジョンについて熱い思いを伺いました。 目標に向かって色々と試行錯誤されていることが伝わり、仕事に対するプロ意識がとても強く感じられました。
取材中、「人材育成」の話題にもなりました。 効率UPのため標準化を進め手順書を作ったりするけれど、手順書が既に完成されている状態から業務を覚えた人は、なぜその手順になったか背景が分からない。 背景が分からないと応用を利かせることが難しい、という課題を挙げられていました。 これは他の多くの企業でも同様に抱える課題ではないかと私は感じます。 今後もキーレックス様の目標の達成、課題の解決に向けて、支援させていただきたいと思います。
食い意地の張っている私は、広島名物を可能な限りいただきまして(写真はその一部)、尾道ラーメン(細麺。炒飯付き)は見た目の印象よりもあっさりとしていて、あっという間になくなってしまいました。
ご存知「八天堂」のひんやりしっとりのクリームパンは、「限定」カープ優勝パッケージ・レモン味をいただきました☆
取材担当 牧野