お客様事例
お客様事例
2011年12月22日公開
DieStacker(鋳物型構造用CAMシステム)を使用し、加工側の工数の大幅な削減が可能になった
最新鋭の生産設備と豊富な経験によりお客様のニーズに対応できる金型製作を目指す
弊社は、工程検討から設計・トライ、そして納入まで行う金型メーカです。
1,200トンメカニカルプレスを1台、500トンメカニカルプレスを2台備えており、大型部品用金型のトライアルも社内で徹底的に行うことができるため、
金型の信頼性・品質が高まります。これにより、お客様の生産ラインに導入した際のトラブルを未然に防ぐことができます。
創業より数々のお客様の要求にお答えしてきた過程で多くのノウハウを積み上げてきました。
その豊富な経験から生まれた「金型」は、多くのお客様の高い評価を受けています。
近年特に高張力鋼板のレベルおよび使用比率が高まってきており、
当社は790Nの高張力鋼板ならびにテイラーブランクに関するノウハウももっており適切な提案をすることが可能です。
フィレット機能やPressのシミュレーション機能があったのがきっかけ
「CADmeisterの前は、CADCEUSを使用していました。CADCEUSとの出会いは約10年前になります」
遠藤氏は10年前を振り返ります。
「機械商社さんからCADCEUSを紹介してもらいました。
導入にあたってモデリング機能を主に使用する目的だったので、今では標準となっているフィレット掛け機能、
また、当時のPressDesignにカムなどの動きを確認できるシミュレーション機能もあったのがきっかけでCADCEUSに決めました」
「CADmeisterへはちょうど2年前に移行しました。
CADCEUSと比較してCADmeisterは操作が楽になったように感じます」と原木氏はCADmeister移行について話します。
「まず、CADCEUSと比べてWindowsに準拠した表示状態で親しみやすくなりました。
また、データもCADCEUSのWS(ワークスペース)とは異なり、エクスプローラ上に保存・管理できるので使いやすいです。
また、サーフェスなどのモデリングの機能が拡張されたことにより、思い通りの形状が作成でき、モデリング作業が楽になったと思います」
DieStacker機能により加工時間の大幅な短縮を実現
「弊社では、CADmeisterへ移行してからDieStacker(鋳物型構造用CAMシステム)の機能も使用しており、導入してから、かなりの効果が得られたと感じています」
遠藤氏はDieStacker導入の効果について話します。
「DieStackerを導入するためには、まずユーザ専用の加工用データベースを構築する必要があります。
その他にも作業者が操作を覚えるための教育も必要です。
そのため、実際にDieStackerを使って加工ができるようになるまでには準備期間として6ヶ月程度はかかるだろうと予想していました。
しかし、SEの方の協力を得て、導入から2ヶ月という短期間で実際に加工できるようになりました。
またDieStackerを導入したことにより、加工側の工数を4〜5割削減することができたと思います。
また、工数削減以外にも、“現場の見える化”も実現できました。
例えば、同じような加工でも作業者によって送り速度などの設定が違うケースもありましたが、
DieStackerを使用することにより、すべての作業者が同じ設定で加工を行うことができるようになりました。
今では機械さえ扱えれば、加工ができる“半無人化”が可能になったといっても過言ではありません。
しかし、半無人化を行うことによって、技術力の低下が心配です」
DieStackerの機能改善、そして、もっと気軽に使えるCADmeisterにして欲しい
「DieStackerでは期待以上に効果を得られましたが、機能改善も期待しています。
例えば、座面を加工したあとにその周りを縁取るようなイメージで加工したいため、面取り工具を使用した面取り加工もできるようになればいいなと思います。
DieStackerでは現状、面取り工具が登録できないため、特殊タイプの工具を考慮した経路が作成できるようになれば削り残しも減ると思います。
また設計を行うときに、今まで使用していなかったコマンドや、新たなコマンドを使用しようとしても、
CADmeisterはコマンド(アイコン)が多いので、使いたい機能を探すのが大変です。
今までのやり方よりも効率よく作業ができる機能があるのかもしれないので、いろいろなコマンドを試しに使ってみたいとは思っているのですが、
業務の合間にとなるとコマンドを探すこと自体が大変です。
もっとコマンドが探しやすい手軽なCADmeisterのバージョンをリリースしていただけると助かります。
さらには、型構造を作成するときに、2次元の図面の平面と断面図を指示すると立体が作成されるような機能も加わると型設計がだいぶ楽になります」
成形シミュレーションシステムを生かしたモデル作りの迅速化
「昨年は、DieStackerの機能を使用して効果をあげるという取り組みを行い、実際に工数削減や現場の見える化といった結果を出すことができました」
遠藤氏は今期の取り組みについて続けます。
「他社の成形シミュレーションシステムでスプリングバック量の計算を行い、その計算結果からCADmeisterの
見込み機能(Press-From)
を使用して見込み形状を作成します。このPress-Formを有効活用して、トライアルで問題が発生しない手戻りの少ないデータを作っていきたいです。
今期は、CADmeisterの見込み機能が活躍していくと考えています」
こんにちは。中部営業所の古田です。
中部地区の主なプレス系メーカ様を中心にCADmeisterをご提案および実業務への適用サポートをさせていただいています。
今回の片山製作所様は静岡地区でも有数のプレス金型メーカであり、常に目的意識を持って業務に取り組まれています。
私が担当させていただいて2年ほど経過いたしますが、担当させていただくタイミングでDieStackerの実業務適用支援が始まりました。
その経過については本文にもあるように、非常に短期間での実加工に結びつくほど積極的に行動され実績に結び付けています。
これはひとえに、片山製作所様全体が目的意識を持っての行動と現場とのリレーションの徹底がなされているものであると感じています。
現在も引き続き担当させていただいていますが、今以上に実績が出せるご提案をさせていただければと思っています!
片山製作所様では、プレス機の他にも3次元レーザ加工機や搬送シミュレーター、3次元測定機など豊富な設備を工場内に備えており、 工場見学時にそれぞれの設備について教えていただき、大変勉強になりました。 また、インタビュー、工場見学時には質問や要望など、たくさんの意見を伺うこともできました。 ユーザ様の要望などに一つ一つ応えていけるよう、今後もサポート・改善を行っていきたいと思います。
片山製作所様へ伺う途中の駅に、「安倍川」という駅名がありました。
安倍川といえば、“安倍川餅”ですね!!(諸説あるようですが)
安倍川餅は静岡市西部にある安倍川の茶屋の名物で、つきたての餅を小さくちぎって、きな粉で包んだものが由来だそうです。
お土産として購入した安倍川餅には、餡・抹茶・きな粉の3種類のお餅が個包装されていて、美味しく頂きました〜♪
取材担当 縄田