2023年7月26日公開
部品設計から金型製作、量産までを一気通貫で受ける株式会社マクシスエンジニアリング。 更なる効率化に向け、CADmeister MOLD-CREATORを使用し金型設計の効率化に取り組む。 システム部門と現場の違いという壁を、MOLD-CREATORの金型三次元設計機能と株式会社JOYS様のコンサルティングで乗り越え、フル三次元設計を立ち上げた。
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株式会社マクシスエンジニアリングは「設計から生産までのモノづくり技術を、多彩な業種のお客様に」のビジョンを基に、自動車部品や航空機部品、家電部品、産業用メカトロ装置、プラント設備等を提供している。
更には、部品設計から金型製作、量産までを一気通貫で引き受ける「一元化受注」で実際の製品づくりに関する技術も提供している。
また、社内にある「開発部」では新技術の開発や自社ブランドのオリジナル製品開発も行っている。
金型製作の分野では、40年程の経験と実績に基づいた独自の技術・技能を最強の武器として、業界の変化を受け入れ、適応しチャレンジを続けている。
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三次元設計率を上げたい。まずはCADmeister MOLD-CREATORをフル活用する。
株式会社マクシスエンジニアリングが今後も部品設計から金型製作、量産までを一気通貫で引き受け続けるためには、各工程における効率化が必須であった。
その中で金型製作の短納期を目指すために、システム部門である名古屋本社の設計DX課では金型設計の三次元設計率を上げ効率化を図ることから取り組むこととなった。
現状の把握からスタートし、まず初めにCADmeister MOLD-CREATORの機能を十分に活用できていないことが判明した。
しかし、システム部門と現場の金型工場との間では認識のすり合わせが必要であったり、MOLD-CREATORをフル活用したくても、そういった技術的ノウハウが社内に十分にないなど課題が浮上した。
CADmeisterのことも、金型のこともわかる株式会社JOYS様の三次元設計コンサルティングを活用
金型設計を全て三次元(フルソリッド)化、設計工数削減に成功。
そこで、UELより株式会社JOYS様のコンサルティングを利用する提案があった。 該社の石田社長は今まで数多くの金型三次元設計を支援した実績があり、CADmeisterのユーザー様でもある。
joys-inc.com |
株式会社JOYS 代表取締役 石田 吉樹 様 |
設計DX課 課長の奥村氏は語る。
「我々システム側はCADシステムについては詳しかったが、CADmeisterの本来の機能や金型のことについては知識が不足していた。
石田社長はシステムに強く、金型にも精通されている方であり、システム側がやりたいことを金型工場側に、金型工場側のやりたいことをシステム側にうまく伝えていただいた。
間を取り持って貰ったことでスムーズに改善活動をすすめることができた。」
その後MOLD-CREATORの部品配置・編集機能・エクセル連携を活用し、通常業務がありながらも、約1年で全ての金型設計を三次元(フルソリッド)化した。
一型あたり約10%の工数削減にも成功し、金型部 技術管理課 課長の山崎氏も
「設計の手離れが良くなった。また、CADの使い方をルール化することで設計の標準化にもつながった。」と話している。
CADmeister EXCEL連携
奥村氏は「まだまだ過渡期です。これからもっと効率良くなっていきます。」と話す。
フルソリッドの三次元設計で作成した情報をもっと活用できるようにして欲しい。
現在では、設計者全員がフルソリッドで三次元設計を行うようになった。
フル三次元設計が実現した今、作成した属性情報をさらに他工程でも活用してDXを推進していきたいという声が多くあがっている。
「属性情報の一括管理・編集機能がまだ十分ではない。さらにそれらをPDMに登録・管理できるような仕組みが欲しいです。」(近藤様)
「CADmeister MOLD-CREATORで作成した情報を、他の端末・現場で見られるような仕組みがあれば嬉しいですね」(石田担当課長)
「フルソリッドで三次元データを作れたのなら、後工程である加工のCAMとの属性連携や、組み立て・仕上げ工程で3Dビューワーの活用(紙図レス)などに活用していきたい。
その際、3Dデータ変換のわずらわしさも無くしていけたらいいですね。」(後藤次長)
2023年6月取材
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