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お客様事例

2023年1月24日公開

金型製造における非接触型3次元測定機と見込み変形機能を活用した
作業プロセスの確立

スプリングバックの予測が難しい超ハイテン材使用が多くなり、見込み金型データ作成の工数が増加傾向にあった。
CADmeister FORM-EXと非接触型3次元測定機を活用し、工数削減につながる作業プロセスを確立した。
また、モデル比較やデータ自動修正機能を活用しデータ受け渡し時の工数削減の実績を上げている。

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会社概要
岡矢産業株式会社
http://www.okaya-industry.co.jp/
所在地
愛知県豊田市御船町申原96-3
設立
昭和58年5月
事業内容
自動車ボデー開発試作部品、プレス金型
及び組付け治具の製作
取締役社長 山田 佳充 様
  取締役社長  山田 佳充 様

 ユーザー様紹介

岡矢産業株式会社は自動車業界を主とした試作メーカーです。
先端技術とアイデアで、高品質、低コスト、短納期化を実現し、お客様の信頼と様々なニーズに応えています。
長年積み重ねてきたノウハウを活かし、データ作成からアセンブリまで一貫して対応しています。
 


 

 導入前

  • ・事前にスプリングバック量が予測できず、一度、金型製作をしてからプレス製品の変位量を接触型3次元測定機で測定していた。
     そのため、測定ポイント数が膨大で測定工数が多かった。
  • ・変形量を見込んだ金型データ作成のモデリングに多くの工数を費やしていた。
  • ・他システムへデータを渡すための修正工数や設計変更の確認漏れが課題となっていた。

 導入後

  • ・成形解析、見込み変形支援機能、非接触型3次元測定機を活用する作業プロセスを確立した。
     工数削減を実現できたことでリードタイムの短縮が可能になった。
  • ・設計変更確認漏れとデータ修正工数減を削減することができた。

 

 導入の経緯

超ハイテン材使用の増加とともに見込み金型データ作成工数が増加

近年増加している試作型製作への超ハイテン材使用は、スプリングバック量の予測が難しく、見込み金型データ作成工数と製品測定工数が増加した。
トライプレスした製品を接触型3次元測定機で計測し、その結果の変形量を金型データに見込む。 目標の精度にいたるまで、これらの作業を2〜3回繰り返していた。
この状況を打開するために、成形解析ならびに見込み変形機能CADmeister FORM-EX(以下、FORM-EXと略)、非接触型3次元測定機を活用する新しい作業プロセスを導入した。


作業プロセス改善
 

 取り組み・効果

新しい作業プロセスの確立により工数を7割削減
製品製作後の検証結果をみてFORM-EXで経験値も見込む

新しい作業プロセスでは、成形解析結果として得られる変形量をFORM-EXを用いて金型データに見込んで精度を上げる。
また、トライプレスした製品の測定を、接触型3次元測定機から非接触型3次元測定機へと見直し、測定工数を大幅に削減した。 非接触型3次元測定機での測定作業は準備10分間、測定20分間の合計30分間で実施できる。 岡矢産業の強みは製品測定結果と見込み変形後のスプリングバック形状を比較し、その変位情報を長年の経験値として持つ点である。 最終微調整ではその経験値をもとに形状を見込み、精度向上を実現している。この新プロセスの確立により作業工数を約7割削減することができた。


作業プロセス改善による工数削減
 

モデル比較とデータ自動修正機能の導入により
データ受け渡し時の設計変更確認漏れとデータ修正工数を削減

モデル比較機能(モデル比較SP)はお客様から受け取った部品データの設計変更時での確認に使用している。 データ自動修正機能(ヒーリングSP)はCADデータをIGESやSTEPへ変換する前のデータチェックに使用している。
「試作部品開発はお客様と何度も設計変更データをやり取りしながら品質を上げていきます。 モデル比較SPを導入してからは小さな設計変更箇所を見逃すことがなくなりました。 ヒーリングSPはCADデータを社内の他ツールに渡す際に使用しています。 モデルを自動修正してからデータ変換を行っています。 以前は、複雑な曲面を他ツールに取り込むと面剥がれ・トリム解除等が発生することが多くあり、その都度、CADmeisterに戻して修正していましたが、そういった手戻りがなくなりました。 大物小物問わず平均すると3割、大物に限定すると5割の工数削減ができています。」(山田社長)

 今後

よりマルチなCADを目指して欲しい

岡矢産業では長年のノウハウを活かし開発したCADmeister専用機能を使用している。
今後も効率改善のアイデアが企画としてまとまれば、こだわりやノウハウを織り込んだ専用機能をさらに形にしていきたいと山田社長は語る。 「私どもでは組付け治具を製作しています。CADmeisterにはその分野で活用できる機能がまだ十分ではありません。今後もUELの開発技術でよりマルチなCADを目指して欲しいです。」(山田社長)


 

2022年12月取材
※記載の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
※自治体・企業・人物名は、取材制作時点のものです。
 

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