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お客様事例

2018年7月23日公開

3次元を貫く設計手法

図面ひとつ、データひとつ、細部にまで気を配る。
その積み重ねにより、品質を高く保ちます。

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会社概要
有限会社巧設計
所在地
広島県広島市南区宇品東二丁目6-21
事業内容
プレス金型設計

 ユーザー様紹介

有限会社巧設計は、広島市南区に所在しプレス型の3D型設計・モデリング・NCデータ作成を主におこなう設計会社である。分かりやすく見やすい3Dデータの作成に徹底してこだわり、納品データの品質の高さに定評がある。豊富に蓄積されたノウハウがあり複雑な設計に対応することができる。現在CADmeisterのDESIGN-PKGを約7名で使用している。今回は、代表取締役社長の島本様にお話を伺った。
 


【 CADmeisterで設計した順送型パネル 】
 


【 順送型(左 / 上型、右 / 下型 】
 


【 トランスファー型(左/パネル、右/下型) 】
 

 導入の経緯

35年位前までは図面は手書きで設備代もかかりませんでした。 その後、Windows95がリリースされて2DCADが普及し始めました。 当社もその頃2DCADを取り入れ、平成16年にCADCEUSを導入し、CADmeisterへ移行して今に至ります。
 
システム導入には費用の負荷も当然ありましたが、大手メーカーで3DCADが採用されはじめた30〜35年位前に勤めていた金型メーカーで3DCADを扱った事があり、 またDNCも普及し始め、その時には『これからは金型図面から寸法を読み取るのではなく、CADデータをCAMに取り込んで直接金型を製作する時代になる!』と確信していたので迷いませんでした。
あとは職人としての見栄でしょうか(笑)
 
CADCEUS、CADmeisterを選んだのは、日本製のソフトウエアであり、またお客様である金型メーカー様の多くでCAD/CAMとして使われていたので、システムをそろえるために選択しました。
実際に使用している今とくに感じるのは、CADmeisterは一元化できるソフトであること。
つまり、データが一つあれば、同じデータで全ての工程ができるということです。 これは他のソフトでは厳しいのではないでしょうか。
 

 3D設計のメリット

Die-Layout設計 ― ソリッドで型設計 ― 型の動きを3Dで確認 ― フィンガー、パネルの搬送シミュレーション ― 鋳物用発泡データ作成 ― 構造部のNCデータ作成・・・といった一連の工程全てが3Dになって初めて『フル3D』と言えるでしょう。
 
設計して型を作り、輸送費をかけて型を運んでも、ライントライで試し打ちの時に干渉していたらそこで終わり、型を持ち帰り修正が必要となります。 ソリッドで設計すれば事前に搬送シミュレーションでき、そういった無駄を省けます。 特にカム機構は2次元だと検証が難しいですが、3次元で動きを確認しておけばカムの不具合も防ぐことができます。 ただ、3次元設計するにも2次元設計の知識があることが必要と考えます。
 
CADCEUSの操作は、最初は標準部品をひたすら作って覚えました。 作成手順の履歴を持たせたデータで、履歴にもノウハウが詰まっています。 過去に作成した標準部品データは、もちろん今でもCADmeisterに取り込み、必要に応じて履歴編集したりしながら活用しています。
 
CADmeisterには、プレスに特化した機能がたくさんあり、金型設計では鋳抜き穴作成専用機能や、ピアスの中心線を一括で作成できるコマンド、ドローモデリングではつなぎ部の変形機能、あとスクラップシュート作成時には薄肉化コマンドが便利ですのでよく使っています。 また設計変更等に簡単に対応できるDirectDeformerのモデル直接編集機能はCADCEUSには無かったので、CADmeisterになり非常に便利になりました。
 
設計の協力会社さんにもCADmeisterをおすすめしました。 個人で設計されていますが、CADmeisterは1年レンタル契約もあり、費用面でも比較的導入しやすいと思います。 3DCADは2DCADと比べて、習得するのに多少時間が掛かりますが、一緒に設計を進めながら覚えてもらい、数ヶ月でフルソリッド設計ができるようになっています。
 

 
 

 CADmeister・UELへの要望

CADmeisterへの要望

設計屋は、お取引しているお客様に合わせて例えば色のRGB設定など環境を変える必要があります。 当社ではお客様別に環境外部ファイルを用意して対応しています。 このようにカスタマイズしていると、特にバージョンアップ作業が煩雑です。 また、部品表もお客様ごとにフォーマットが異なりそれぞれに合わせて作っていますので、簡単に設定や出力ができるようにして欲しいです。
 

UELへの要望

設計者は職人ですから、みんな新しいシステムは使ってみたいはずですし、3次元でやりたいと思うはず。 しかし、これが大変重要ですが、まずはお客様である金型メーカーさんが3D図面で受けとることができないと、3次元設計は普及しない。 まだ2D図面でないと受けることができないメーカーさんも多いと思います。 当社は、お取引をしているお客様がブレずにCADCEUS/CADmeisterでの3D設計〜金型製作までを貫いているので助けられた部分があり、その辺はとても有り難く思っています。 UELには、もっと金型メーカーさんに3D設計を普及してもらい、3Dデータが必要な環境になるように推進していって欲しいですね。
 

 今後の展望

当社は長年の試行錯誤の経験により、2次元設計、3次元設計のノウハウが豊富に蓄えられています。 何がきても、複雑な設計でも対応できる、と自負しています。 寸法の入れ方、文字の書き方、色の付け方、細部まで、受け取るお客様の気持ちを考えてデータを作っています。 データをひと目見れば、「巧設計」のものだと分かるのではないでしょうか。
 
設計会社さんはいくつもありますが、その中で差別化を図るために圧倒的な完成度でデータを納めたいと思っています。 そのために、こだわりを持ち、プライドを持ち、職人魂を込めて日々を積み重ねていきたいです。
 
 
 

2018年6月取材
※記載の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
※自治体・企業・人物名は、取材制作時点のものです。
 

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